バイオセンサ集積回路

遺伝子・タンパク質・細菌・ウィルス等の生体分子を半導体集積回路チップを用いて検出する研究が急速に進展しています. 半導体集積回路は1cm角のチップに数10億個のトランジスタを集積することができ, ここに生体分子の検出機能を組み込むことにより, 小型可搬型医療・環境診断検査システムを作ることができます. このシステムはどこでも誰でも短時間で診断することを可能にするとともに, インターネットと接続することにより, 病院や保健所・顧客データベースと連携することが可能になります.

生体分子の検出では、抗原-抗体反応や遺伝子ハイブリダイゼーション等の生体分子特有の選択的バイオ反応と, 誘電率や電荷等の生体分子特有の物理特性とを組み合わせ, 電位・電流・インピーダンスの変化として電気化学的に計測します.1mLのサンプルをpL空間に分割して同時並列検出することにより, 数個の生体分子が検出できますが, それにはセンサの微細化と大規模アレイ化が必要です.これまでに, (1)電位(電荷)センサでは酸化還元電位を検出する方式により従来より100倍の安定化を実現, (2) オンチップ・センサ回路によりpL空間の電流・インピーダンスを検出, (3)電流主体の回路技術により低雑音化に成功しました.また, チップを用いた装置として, 研究開発に適したBCT-IIと, 操作性を重視した一般ユーザー向けの小型装置BCT-IIIを製品化しました.BCT-IIとBCT-IIIでは同じチップを用いていますので, 開発から製品へスムースに移行することができます.